ED36型 電気機関車


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 Greifbare Eisenbahn2両目となる「茶色の機関車」が配置されました。
 形式はED36。前面及び側面ともに左右非対称という独特の表情を持った機関車です。
 茶色の車体にデッキ付スタイルはまさにオーナーの好み。
 先輩機ED19との渋い重連は絶好の被写体でした。
 貨物及び臨時客車の牽引に活躍しましたが、ED17型の配置により2013年引退となりました。










 
 

 
今回落成のED36製作を思い立ったのは2年前の2004年夏。
 当時製作したモニ30タイプのデッキ表現を他の車両に応用できないか、というところから始まりました。
 
イメージは先輪の無いED級電機。
 雑多な輸入電機の中に該当するのがきっとあるだろうと調べてみた結果「こいつだ」と思ったのがED36でした。
 早速デッキ部分試作に取り掛かりましたが、雰囲気を確かめただけで製造計画は中断されます。
 その後長い間日の目を見なかったED36でしたが、2006年夏になってたまたま読んだ雑誌に掲載されていた
 当機の特集記事を読んで、再び製作への「情熱」が蘇ってきたわけです。
 
 まずは側面を試作してみました。完成まで程遠いものの、この時点でなんだかワクワクしてきます。
 目新しい(というべきか)表現としては運転室窓下に設置の区名札差し。
 これは元々Bタンクの正面窓に使おうかと思っていた表現です。
 プロヴィンツ駅の装飾部分を改めて眺めているうちに区名札差しにも使えるじゃないか、ということで採用。

 
 完成したモデルはこれよりプレート2枚分低くしてあります
 
 「3軸客車のいる留置線」の建物もそうでしたが、側面を試作して手直し後、それぞれを接合させていくといった
 プラモデルみたいな車体の組み方をしています。
 接合の際に接合部を手直しせねばならないためその分手間ではあるのですが、各側面の雰囲気を掴みながら
 製作できますし、
トレイン規模のモデルでしたら接合時の修正も容易です。

 車体製作の際こだわった点の一つが車体裾表現。
 「コ」の字をどのように表現するか思案した結果、半ポッチずらしパーツを多用することにしました。
 結構良い感じになったと思いますが、実車はここまで凹んでいないようです。
 この半ポッチずらしパーツ、今回のような7ポッチ車両を作る際には欠かせません。
 
 
 仮組みした車体下部
 
 1×6プレートで表現した側面リベットはDB郵便荷物車で試した表現。
 今回はさらにその間に横付けの窓を取り付けています。中は下画像のようになってます。

 
 

 屋根をかぶせれば車体はほぼ完成です。
 屋根の製作にあたり悩んだのは2箇所。
 英国輸入機の特徴なのか前面に張り出したヒサシと細い支柱で支えられているランボードの表現です。
 前者は屋根のカーブを優先させて%50950を採用することで一応解決。
 落成当初のED19のように濃灰を使用したため絶縁塗料を塗ってる設定です(笑)。
 茶色のリリースが待たれます。(全体を旧茶でまとめているので結局“色違い”になるんですけど)
 一方ランボードはタイルパーツを1×1で支える方式を試してみましたが、支えが車体と「ツライチ」になる
 ため、車体が妙に高く見えてしまい却下。
 結果茶色の支えは捨て、黒の%2555でタイルプレートのチューブをはさむ方式を採用しています。
 黒を使用したことで車体とランボードの境目をはっきりさせることができました。
 実車のそれとは趣が異なりますが、ランボードの浮いた感じも表現できたかな。

 
 最終試作機。ここから更なる手直しを加えました

 屋根に修正を加えた以外には4ポッチの長さがあったデッキを1ポッチ詰めています。
 逆に車体長を1〜2ポッチ伸ばしても良かったかな、とも思いますが、両台車が空きすぎても間が抜けた感じ
 になってしまうため難しいところです。
 なにはともあれED36が完成です!
 2年振りの“新車”だ・・・
 
 ED36について

 製造初年1926年(大正15年)。青梅鉄道が英イングリッシュ・エレクトリック社に発注した輸入電機です。
 全部で4両配置され1号〜4号形を名乗りました。
 1944年(昭和19年)青梅鉄道が鉄道省に買収されるのに伴い国鉄の所属となり貨物輸送に活躍しましたが、
 1948年(昭和23年)に
2両は西武鉄道に譲渡され、残る2両がED36に改称されました。
 国鉄では1960年(昭和35年)まで使用され、やはり西武鉄道に譲渡となっています。
 現在E43(元ED36トップナンバー)が西武鉄道にて保存されています。
 

 

 

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