オロハネ10型寝台客車
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JAM 国際鉄道模型コンベンションに”乗り入れ”た寝台急行編成 2014.8.14
ハイペースで配置される10系寝台車の第3弾は「合造車両」オロハネ10。
A寝台とB寝台を併せ持ち、中央に乗降扉が配置されているというユニークな車両です。
この車両の配置により客車急行編成の短縮化が可能となりました。
A&B寝台、グリーン車、普通座席に荷物車も付いて5両というミニマム編成の急行列車が登場。
バラエティに富んだ編成は実に楽しい。凸凹感は客車急行列車の醍醐味であります。
やはり合造車はいい!
寝台側
通路側。A寝台とB寝台との窓の段差に注目。
オロハネ10について
A寝台とB寝台を併せ持つオロハネ10型はナロハネ10型として1958年(昭和33年)登場。
1964年(昭和39年)に冷房化工事等を施しオロハネ10となりました。
当初はA寝台車増結用として「出雲」にも組み込まれたこともありましたが、A寝台利用客の少ない
「さんべ」(米子〜博多)や「利尻」(札幌〜稚内)などの亜幹線急行として主に活躍しました。
「さんべ」ではB寝台側をB寝台車に連結させてB寝台を連続させるのではなく、上画像のように
A寝台側を中間に組み込むような形で運用されました。
他の10系寝台車に比べると用途が限定されたためか総勢9両のみの製造となっています。
1978年(昭和53年)までに引退しています。
国鉄型客車には珍しい車体中央に配された乗降扉を持つ合造車両は大変貴重な存在でしたが
残念なことに全車解体されています。
先のオハネ12に続くB寝台車の増備を考えた時によりインパクトのある車両を作りたいということで
選ばれたのがこのオロハネ10です。
オハネ12製作の際に確立したセンターピラー窓を使うことで難関はクリアできたかと思いきや
意外に苦労する結果に。
一つはその窓配置。A寝台側B寝台側ともにトイレがあり、それぞれ微妙に異なる間取りとなっている
ため42ポッチ長車体に全てを組み込むのは至難の業。というか無理!
結果A寝台とB寝台のスペース割合を維持しつつ適度に窓を省略する形に落ち着きました。
そしてもう一つが通路側A寝台とB寝台との窓の段差表現。
プレートで表現するのが手っ取り早いのですが、1プレート分の「段差」は少々大きい気がしましたし、
「段差」無しというのは面白みに欠けます。
悩んだ末に0.5プレート上げる表現に落ち着きました。微妙な「段差」が気に入ってます。
2013年3月現在内装は未着手です。
車両の重量化との兼ね合いもありますが、次の段階として内装も手掛けたいと思います。